第2部「錦秋名古屋顔見世」昼の部観劇
いよいよお芝居が始まります。
恋女房染分手綱 重の井
重の井が御奉公のために我が子の三吉を振り捨てていかなくてはならず、三吉が泣きながら去っていく幕切れがとても切ないです。
続きが気になってあらすじを調べてみたら、三吉の父親がどうしようもない男でした…(ハッピーエンドになるようですが、なんだか納得できません…)
番町皿屋敷
皿屋敷というと、井戸からお菊さんの幽霊が出てきて「一枚~、二枚~、三枚~(中略) ああ、一枚足りない…!」という怪談を思い浮かべるのですが、全く違うお話でした。
青山播磨(殿様)とお菊(腰元)は恋人同士です。身分違いの恋なので、お菊は「殿様が奥方を迎える」とのうわさを聞いて、播磨を試すためにわざと家宝のお皿を割ります。
お皿を割ったことについては寛大に怒らなかった播磨ですが、疑われて試されたと知った途端に大激怒。残りのお皿を割って、お菊も手打ちにしてしまいました。
梅玉さんが素晴らしくて、お皿を出させて割る場面からじっと見入ってしまいました。
幕間にモナカアイス(抹茶味)を食べました。
御園座のモナカアイスは皮がパリパリしていて美味しいです。
蜘蛛絲梓弦
愛之助さんの5役(小姓、太鼓持、座頭、傾城、蜘蛛の精)早替わりです。愛之助さんの女形(傾城)は珍しいですね。
傾城と言っても、髪は結っておらず、ばさっと下ろしてます。(でも、べっこうの簪はついてます。) 綺麗なのですが、早替わりのために眉をテープで貼っているので、テープの上下が皺に見えて、少し残念でした。
最後に蜘蛛の精が糸をバーッと投げるところは盛り上がりました。糸を投げるたび、後見さんが手でくるくる巻いて片づけてます。大変そうです。
紅葉の背景が季節にぴったりでした。
楽しかったです。
この日の着物
吹き寄せの小紋に銀杏の袋帯、蜘蛛の帯留です。
袋帯のお太鼓柄を出すのに四苦八苦で、電車の時間に間に合わないかと思いました。
雨予報だったので、襦袢は洗える二部式、草履は裏がゴムのものにしました。
雨ゴートは二部式のナイロン地?です。撥水加工した反物で仕立てた雨コートと比べたら全くお洒落ではないのですが、実用的です。帰り際、客席でコートを着ていたら、着物の女性に「そのコートは呉服屋さんで買ったんですか? こういう日は必要ですよねぇ」と声をかけられました。やはり、着物を着る人にとって、雨対策は悩みの種のようです。
余談ですが、「内股で歩くとはねた水が着物につかない」と聞いて以来、雨の日は大げさなくらい内股で歩いてます。今のところ、着物に水がはねたことはありません。
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